今年(2024年)の敬老の日は、9月16日(月)です。
「敬老の日」のお祝いを自治会でどのように行うべきか、何歳からお祝いするべきか悩んでいませんか?
この記事では、敬老の日のお祝いに関する疑問や悩みに共感し、自治会長様や役員様の方々に向けて具体的なアドバイスを提供します。
敬老の日の由来や歴史、高齢者に喜ばれるプレゼントの選び方、自治会での敬老会の企画方法など、幅広い情報を網羅しています。
この記事を読むことで、敬老の日のお祝いを成功させるための具体的なアイデアが得られます。
ぜひ最後までお読みください。
(初回記事作成日 2024年8月23日)
(最終記事更新日 2024年9月27日)
目次をチェック✅
1.「敬老の日」を迎えるにあたり
「敬老の日」を迎えるにあたり、長年にわたりさまざまな分野でご活躍、ご尽力されてこられた、ご高齢の皆様には、心から感謝と敬意を表します。
1-1.敬老の日とは?
敬老の日とは、日本で毎年、9月の第3月曜日に祝われる国民の祝日です。
「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを目的として、国民の祝日に関する法律に謳われている国民の祝日の一つです。
国民の祝日に関する法律(昭和23年(1948年)成立)、 通称「祝日法」
1-2.敬老の日の歴史
1947年に兵庫県の村で始まった、9月15日「としよりの日」が起源とされています。
敬老の日のルーツは兵庫県、当時の野間谷村の村長(門脇政夫)が「お年寄りを大切にして村の発展のための知恵を借りよう」と提唱し、敬老会を開催したことが発祥とされています。
▼「敬老の日」の歴史
年 | 出来事 |
---|---|
1947年(S22年) | 兵庫県の野間谷村ではじめて敬老会が開かれ、「としよりの日」が提唱された |
1950年 | 兵庫県が9月15日を「としよりの日」を制定 |
1951年 | 中央社会福祉協議会(現全国社会福祉協議会)が、9月15日を「としよりの日」と制定 |
1964年 | 「“としより”という表現が良くないのでは」ということから「としよりの日」を「老人の日」に改称 |
1966年 | 「敬老の日」が国民の祝日として制定 |
2003年(H15年) | ハッピーマンデー制度により、9月第3月曜が「敬老の日」となりました。 |
敬老の日には、家族や地域社会が一体となって高齢者をお祝いし、感謝の気持ちを伝える機会となっています。
2.敬老の日、自治会では何歳からお祝いするの?
敬老の日、何歳からお祝いすればよいのでしょうか?
結論から入りますと、「〇〇歳からお祝いする」という統一的な決まりはありません。
2-1.各法律おける定義
各法律の中では、法の適用年齢として、65歳を基準としています。
・老人福祉法
・市町村は、65歳以上の者であって、身体上または精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障がある者に対して、心身の状況や環境に応じた適切な支援を提供するよう努めることが求められています。
・市町村は、65歳以上の者であって、環境上の理由や経済的理由により居宅での養護が困難な者を養護老人ホームに入所させる措置を講じることが義務付けられています。
・介護保険法
・65歳以上の者は、「第1号被保険者」として分類され、原因を問わず要介護認定または要支援認定を受けた場合に介護サービスを受けることができます。
・65歳以上の者は、介護保険料を市町村に支払う義務があります。
・国民年金法
・国民年金法では、65歳以上を高齢者として特に定義しているわけではありませんが、老齢基礎年金の受給開始年齢が65歳と定められています。
ちなみに、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律、いわゆる「定年」についての法律では、
(要約しますが、)
定年は60歳以上とする必要がある。
「定年年齢を65歳未満に定めている事業主」は、「65歳までの定年の引上げ」等を実施する必要がある。
「定年年齢を65歳以上70歳未満に定めている事業主等」は、「70歳までの定年の引上げ」等の措置を講ずるよう努める必要がある。
とされており、働く意欲がある高年齢者がその能力を十分に発揮できるよう、高年齢者が活躍できる環境づくりが推進されています。
2-2.何歳からお祝いすればいい?調査結果も含めて
このようなことから、一般的には65歳以上が高齢者とされていますが、年齢にこだわらず、長寿を祝い、感謝する気持ちでお祝いしましょう。
ここでは、楽天インサイトが、登録しているモニター(約220万人)の中から、全国の65~79歳の男女1,000人を対象に行った調査結果を引用させていただきます。
・「敬老の日」にお祝いされる年齢として適切だと感じるのは「70~74歳」(29.1%で1位)
・6割以上が「敬老の日」を祝ってもらったことは一度もないと回答。初めて「敬老の日」をお祝いされた年齢は平均で「66歳」
・初めて「敬老の日」をお祝いされたときの気持ちは「祝われる歳になったんだと感慨深い気持ち」、「嬉しかった」、「祝ってくれる人がいることで有難い気持ちになった」
・「敬老の日」を祝ってもらうことに「抵抗がある」人は全体の約3割
・「敬老の日」を祝ってもらうことに抵抗がある理由は「年寄り扱いされているように感じるから」
・約7割が昨年の「敬老の日」を「誰からも祝ってもらっていない」と回答。祝ってもらった相手では「娘」が最も高く14.2%
・昨年の「敬老の日」にもらった・してもらったものは「お菓子」が最も高い
・今年の「敬老の日」を「祝ってもらいたい相手はいない」人が約7割。祝ってもらいたい相手は「娘」、「息子」、「孫」
・今年の「敬老の日」に欲しい・してほしいものは「特にない」が半数以上、次いで「外食」「お祝いのメール・SNSメッセージ」「お菓子」「お酒」という結果に
・心に残っている「敬老の日」のエピソードは、「孫からのメッセージカードが嬉しかった」、「母親のお祝いをしたことを思い出す」等
引用元:調査実施機関:楽天インサイト株式会社、調査名:「敬老の日に関する調査」、調査期間:2020年8月4日(火)から8月6日(木)
年齢に関して、「敬老の日にお祝いされる歳として適切だと感じるのは70歳〜74歳」という人が多くなっています。
70歳をひとつの節目と考えている人が多いようです。
今後、平均寿命は延びていき、高齢化率も上昇する(内閣府HP)と予測されていますが、
自治会においても、近隣の自治会と歩調を合わせつつ、「高齢者の現状に沿った」対応が必要になるかもしれませんね。
私の自治会の場合
運営規則で「敬老の日に満70歳以上を対象に祝い品を贈る。」となっています。
ですので、敬老の日時点で、満70歳以上の人を対象としています。
3.敬老の日のお祝いに適したプレゼント
敬老の日のお祝いに適したプレゼントは、相手のライフスタイルや好みに合わせて選ぶことが重要です。
例えば、健康をサポートするグッズや、趣味に関連するアイテムが喜ばれます。
また、手作りの品や、心のこもったメッセージカードも感動を与えるでしょう。
さらに、リラックスできる時間を提供するギフトや、実用的な日用品も人気です。
3-1. 高齢者に喜ばれるプレゼントの選び方
敬老の日に高齢者に喜ばれるプレゼントを選ぶ際は、相手の趣味や好みを考慮することが大切です。
まず、食べ物なのか、食べ物以外か。という問題があります。
(ここでは、自治会で用意する場合を主に想定して説明してきます。)
私の自治会の場合は、例年、「お菓子」をお配りしています。小さい自治会なので、自治会長自らが直接配っていますが、大きな自治会であれば組長などにお願いしてもいいですね。
食べ物なので、まんじゅうなど、賞味期限が短いものは、すぐに配らないといけません。
特に、よくある、紅白饅頭(あんこ入り)は、常温で賞味期限「当日~2日」と書かれている場合がありますので要注意です。
仕事が忙しい場合など、配布のスケジュールが立てにくい場合は、個装のバームクーヘン(賞味期限:目安で2週間)がおすすめです。
賞味期限:おいしく食べられる期限のこと
消費期限:安全に食べられる期限のこと
食べ物以外では、例えば、実用的な日用品や健康グッズは高齢者に喜ばれます。
具体的には、タオルセットやハンドクリーム、マッサージ器、血圧計などが人気です。
さらに、後述していますが、地域の特産品や手作りの工芸品も感動を与えます。
心のこもったメッセージカードも添えれば、さらに感動を与えるでしょう。
といったものが喜ばれます。
『後に残らないもの』『全員配布』『予算が少ない』という観点では、食べ物が良いのかもしれませんね。
施設に入っておられる方(特養、サ高住など)への対応には注意!
・住民票の有無
・自治会費の納付状況
・ご家族様の意向 などを総合的にみて、早めに役員会などで諮っておくと良いですね。
3-2.人気のプレゼントアイデア
敬老の日に人気のプレゼントアイデアを具体的な商品名とともに紹介します。
(ここでは、自治会からプレゼントする場合や、家族にプレゼントする場合を想定して説明していきます。)
まず、健康をサポートするグッズとして
「オムロンのマッサージ器」・・・1万円以内で買える、ソファーや椅子に座って背中に入れるタイプ。
「タニタの体組成計」・・・体重、体脂肪率や筋肉量、内臓脂肪が分かる。
また、趣味に関連するアイテムでは「ガーデニングセット」や「手芸キット」が好評です。
さらに、家族写真を使った「フォトブック」や「手作りアルバム」も感動を与えます。
最後に、好きな物が選べる「ギフトブック」、リラックスできる時間を提供する「温泉旅行のギフト券」や「アロマディフューザー」も人気です。
上記の商品を、全対象者に配るには、値がはりますので、敬老会のビンゴの景品や、77歳、88歳、99歳、100歳などの節目の方へのプレゼントととしていいかもです。
高級感のある贈り物を希望される方は、宮内庁御用達の「漆器 山田平安堂」のうるし塗りの、お椀、お箸などもありますね。特に、100歳を迎えられた方にどうでしょう?
参考:還暦、古希、喜寿、傘寿、米寿などの由来や、敬老の日についてのアンケート結果などのサイト → OZmallさんのサイト
3-3. 手作りプレゼントの提案
自治会が配る手作りプレゼントは、心のこもった贈り物として高齢者に喜ばれます。
(この方法は、自治会内にボランティア組織がある、など 人員的に余裕がある場合に有効です。)
例えば、「〇〇奉仕団」さんに依頼して、手編みのマフラー、手作りのリース、造花、オリジナルフォトフレーム、アルバムなどを作ってもらう。
さらに、職人さんがおられる、とか、地元産業が盛んな場合は、地域の特産品を使った手作り工芸品を用意することもできますね。
手書きのメッセージカードを添えれば、贈る側の気持ちが伝わりやすく、特別な思い出になります。
いずれにせよ、自治会の年次計画に取り込んでおくなど、早めの対策が必要ですね。
4.自治会での敬老会の企画方法
自治会での敬老会は、高齢者への感謝と敬意を示す重要なイベントです。
インターネット社会、顔が見えない社会が進む世の中で、地域社会のつながりを深め、世代間の交流を促進する機会となります。
高齢者が地域の一員として尊重されることで、高齢者の「孤立」への対策、「生活の質の向上」が期待されます。
また、若い世代にとっても、敬老の精神を学ぶ貴重な場となります。
自治会が主体となって敬老会を開催することで、地域全体の連帯感が強まり、住みやすい環境づくりが期待できます。
「としより扱いしてほしくない!」
という方のために、
名称を変えてもいいかもしれませんね。
・人生の先輩を称える会
・ベテラン世代を称える会
・シルバーセレブレーション
・シニア交流会
・敬愛の集い、感謝の集いなど
4-1.招待状の書き方と送付方法
敬老会の招待状を書く際は、まず、イベントの日時、場所、目的を明確に記載します。
次に、参加者への感謝の言葉や、参加を促すメッセージを添えます。招待状のデザインは、シンプルで読みやすいものが好まれます。
送付方法としては、郵送や手渡しが一般的ですが、最近ではメールやSNSを利用するケースも増えています。送付のタイミングは、イベントの1ヶ月前が理想的です。
ズバリ!案内状(案)です。
コピーしてWordなどでご利用下さい。
(コピペ後、少し体裁を整えてください。)
令和6年8月 日
○○自治会
○○会 対象者 各位
○○自治会
会長 ○○ ○○
令和6年度 ○○会のご案内
残暑厳しい中、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、この度あなた様のご長寿をお祝いし、自治会主催の○○会を下記のとおり開催させていただきます。
ささやかではございますが、食事と余興を準備させていただいております。
楽しいひと時をお過ごしいただければ幸いです。
万障繰り合わせの上、ご参加くださいますようお願い申し上げます。
記
1、日時 令和6年9月 日( ) ○○時~
2、場所 ○○○○
3、集合場所 当日○○時までに、公民会前にお集まりください。
※ 準備の都合上、出欠のお返事を、○○日までに○○までお知らせください。
連絡先 ○○ ○○
電話 ○○○○
メール ○○○○
4-2.プログラムと予算
敬老会のプログラムと予算について説明します。
まず、プログラムを考えてから、予算をはじく方がスムーズに計画できますね。
プログラムには、参加者が楽しめる内容を考慮し、余興やスピーチ、ゲームなどを組み込みます。
例えば、地元の伝統芸能やカラオケ大会、クイズ大会、ビンゴゲームなどが人気です。
予算設定では、プログラムに合わせて、会場費、食事代、プレゼント代、余興費用などを考慮します。
予算内で最大限の満足度を得るために、地元のボランティアや寄付を活用することも一つの方法です。
4-3.余興の提案と事例
ここでは、高齢者が楽しめる余興を提案します。
まず、開会にあたり、懐かしい歌をみんなで歌えば、一体感が生まれ、緊張もほくれるでしょう。
メインの余興としては、
- 昔の写真を使ったスライドショー
- クイズ大会
- ビンゴ大会
- カラオケ大会
- 地元の伝統芸能
- マジックや、ダンスパフォーマンスを招く
など、いかがでしょうか?
参加者全員が楽しめる余興を用意することで、敬老会がより思い出深いものになります。
また、自治会の敬老会の事例として、
ある自治会では、地元の小学生が高齢者に手作りのプレゼントを贈るイベントが開催されました。子供さんとの触れ合いは、特に盛り上がります。
また、別の自治会では、地域の伝統芸能を披露することで、世代間の交流が深まりました。
さらに、健康講座や体操教室を取り入れた敬老会も好評です。
これらの事例は、地域の特性や参加者のニーズに合わせた工夫がされており、成功のポイントとなっています。
5.まとめ
国民の祝日である「敬老の日」は、高齢者への感謝と敬意を示す大切な日です。
また、高齢者の方々が現在まで歩んでこられた人生に触れる絶好の機会でもあります。
自治会においては、祝い品の贈呈や、敬老会を実施していくことで、高齢者と地域の絆を深め、世代間の交流を促進する効果が得られます。
自治会の会長様や役員様がこの記事を参考にして、素晴らしい敬老の日を演出できることを願っています。
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